肥満症とは
更新日:2026/04/07
肥満症とは
肥満にまつわる“思い込み”
「太っているのは自己管理の問題」「努力が足りないから」、肥満について、このように感じて悩んでおられる方は少なくありません。体重のことを話題にすること自体に、ためらいや後ろめたさを感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、肥満の中には医学的に治療が必要な“病気”として扱われる状態があります。それが肥満症です。
肥満と肥満症の定義
肥満とは、体に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)が25以上の場合を指します。
BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出される、身長と体重から肥満度をみる指標です。現在、日本では成人男性の約3人に1人、女性では約5人に1人が肥満です。日本人では、BMIが25を超えると高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まることがわかっています。さらに、肥満(BMIが25以上)の方のうち、肥満に関連する健康障害を合併している場合、または健康障害を起こしやすい内臓脂肪蓄積がある場合は「肥満症」と診断されます。特に男性では、この数十年で肥満の割合が増加しており、肥満症は決して珍しい病気ではありません。
肥満は多因子で起こる
肥満は、単に「食べすぎ」や「運動不足」だけで起こるわけではありません。体重や食欲を調整する体の仕組み、遺伝的な体質、ホルモンの影響、加齢による代謝の変化など、生まれつきの要因が体重に影響する割合は約60%以上ともいわれています。さらに、仕事の忙しさや睡眠不足、ストレス、食環境など、生活や社会の影響も大きく関わっています。そのため、「頑張れば痩せられるはず」「自分の意志が弱いから」と、必要以上に自分を責める必要はありません。
肥満への偏見(スティグマ)
一方で、肥満は「自己責任」と捉えられやすく、医療の場でも体重の話をしづらいと感じている方がいます。こうした“肥満に対する偏見(スティグマ)”は、受診や治療を始める妨げになり得ます。
肥満症を放置してしまうと
「肥満症を放置すると、心臓や血管の病気、腎臓病、脂肪肝、関節の痛みなど、全身に影響が及ぶことがあります。実際に、BMIが高くなるほど心臓病や脳卒中による死亡リスクが高くなることも報告されています。一方で、減量は「大きく減らさないと意味がない」わけではありません。日本肥満学会では、肥満症ではまず現体重の3%以上(高度肥満症 [BMI≧35] では5〜10%)を目標とし、3%程度の減量でも血糖値、血圧、脂質などの改善が報告されています。
早めの相談が大切
肥満症は、正しく理解し、医療として向き合うことが大切な疾患です。「まだ大丈夫」と思っている段階こそ、実は治療を始めやすい時期でもあります。体重や健康のことで気になることがある方は、どうぞ一人で悩まず、早めにご相談ください。

関連ページ:肥満症の治療について
執筆者
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医長(講師)
木村 友彦
Tomohiko Kimura
専門分野
糖尿病・内分泌
認定医・専門医・指導医
日本内科学会認定内科医・指導医、日本糖尿病学会専門医・指導医、日本内分泌学会内分泌代謝科(内科)専門医・内分泌代謝科指導医、日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医
- 出身大学
- 川崎医科大学 H17.3 卒業
- 医長(講師) 木村 友彦 Tomohiko Kimura
専門分野
糖尿病・内分泌
認定医・専門医・指導医
日本内科学会認定内科医・指導医、日本糖尿病学会専門医・指導医、日本内分泌学会内分泌代謝科(内科)専門医・内分泌代謝科指導医、日本メンズヘルス医学会テストステロン治療認定医
- 出身大学
- 川崎医科大学 H17.3 卒業



