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086-462-1111(代表)

形成外科・美容外科

フロア案内
  • ≪外来≫皮膚・運動器センター外来 4階(44)
  • ≪病棟≫皮膚・運動器センター病棟 13階
オリジナルホームページ

更新:平成29年11月1日

科のモットー
整容的にはもちろんのこと、機能的にも優れた手術を中心として、患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療を行っていきたいと考えています。

形成外科とは身体表層の外科です。先天性あるいは後天性の外表に見られるあらゆる変形、異常、色の変化、すなわち醜状を対象とし、これを外科的手段により、正常形に修復、再建し、患者さんが機能面、形態面さらに精神面を含め満足な社会生活を送ることができるよう手助けすることを目的とした、新しい外科学の一分野です。これらの疾患は、50年程前にはそれぞれの関連した科で取り扱われていましたが、医療体系が細分化し専門化された結果、皮膚のみにとらわれず、骨をはじめとした種々の組織や臓器の移植を主とした機能再建外科として形成外科が独立しました。

受診の際のお願い

  • 待ち時間が少なくなるよう、外来の診察は予約制となっていますが、患者さんへの十分な説明が必要な場合や検査、急患、手術等で順番が変わり、お待ちいただく場合があります。
  • また、美容外科は診察も含めて全て自費診療となりますのでご了承ください。(美容外科は、休診中です。)

診療部長・責任者

稲川 喜一
部長(教授) 稲川 喜一 Kiichi Inagawa
専門分野 形成外科一般、口唇裂口蓋裂、再建外科、マイクロサージャリー

認定医・専門医・指導医 日本形成外科学会形成外科専門医、日本熱傷学会専門医、日本褥瘡学会認定師、日本がん治療認定医機構がん治療認定医・指導責任者

出身大学
筑波大学 H3.3 卒業

主な対象疾患

関係する症状

形成外科・美容外科では頭の先からつま先まで、身体の広い範囲の再建形成美容外科を分担しています。

  • 新鮮熱傷
  • 顔面外傷
  • 顔面骨骨折
  • 口唇裂
  • 口蓋裂
  • 手足の先天異常
  • 手足の外傷
  • その他の先天異常
  • 皮膚良性腫瘍
  • 母斑
  • 血管腫
  • 悪性腫瘍並びにそれらの再建
  • 瘢痕
  • 瘢痕拘縮
  • ケロイド
  • 褥瘡
  • 難治性潰瘍
  • 美容外科 (休診中)

治療している主な病気

(1)先天性外表異常

口唇裂・口蓋裂
先天性外表異常の中でも、最も発生率の高い疾患のうちの一つです。本邦では500~700人に1人の割合で発症しています。口唇裂のみ、口蓋裂のみ、あるいは両者が合併しているものの3通りに分類されます。初回手術の後、瘻孔閉鎖術、咽頭弁形成術、外鼻形成術、顎裂部の骨移植術、鼻中隔矯正術、上下顎骨切術など数度の二次手術が必要となることがあります。
顔面裂
頭蓋顔面領域の先天的な裂をいい、口唇裂・口蓋裂もこの範疇のものですが、そのほかの顔面裂は比較的まれな疾患です。顔面裂の形態異常は多彩で、裂の程度により治療には相当のバリエーションがあり成人までに複数回の手術を要する場合があります。口唇裂・口蓋裂と同様に矯正歯科や耳鼻咽喉科などの関連科と共同して治療に当たる必要があります。
眼瞼下垂
先天性のものと後天性のものに分けられ、さらに後者は神経性(神経麻痺など)、筋性(重症筋無力症や加齢によるもの)、外傷性(まぶたをあげる腱が切れてしまったり、コンタクトレンズの長期使用によるもの)、機械性(腫瘍や瘢痕癒着によるもの)に分けられます。治療はまぶたをあげる筋肉を短縮する方法と、眉を上げる筋肉を用いてまぶたをあげる吊り上げ術があります。
第1・第2鰓弓症侯群
胎生期における第1鰓弓および第2鰓弓から発生する骨、軟部組織の先天異常症候群で、主要症状としては片側の巨口症、小顎症、耳介形成不全、顔面神経麻痺、側頭骨および頬骨の形成不全などですが、すべて完全に合併することはまれです。骨延長術やマイクロサージャリーによる脂肪移植術、耳介形成術など数次的な治療を行っています。
埋没耳
耳介上側の軟骨が皮下に埋没した先天異常のことで早期に適切な治療を行わなければ耳介の成長障害をきたすことがあります。生後早期であれば矯正装具を用いた保存的治療を試みます。年長児の場合は手術により耳介後面の皮膚を補い、変形した軟骨の矯正を行います。
小耳症
先天的に耳介の一部あるいは全部が欠損している状態で、本邦での発生率は5000~10000人に1人といわれています。体格がよくなる10歳ごろに胸部から肋軟骨を採取し耳の形に形成します(フレームワーク)。このフレームワークを側頭部に埋め込んで固定します。約6ヵ月後にフレームワークごと耳を起こし、できた皮膚欠損部に植皮を行います。さらに必要に応じて細部の修正術や脱毛術を行うことがあります。フレームワークの作成と埋め込みに芸術的な繊細さが要求されます。
副乳
乳房先天異常の中で最も頻度の高い疾患で、腋窩部によく見られます。まれに副乳がんが発生することがあります。手術で紡錘型に切除します。
漏斗胸
前胸部が陥凹しているもので、発生率は1,000人に1人といわれています。治療の目的は心肺機能障害の改善や整容的な改善が主で、手術時期は3~6歳以降です。前胸部に切開を加えて変形した胸骨、肋軟骨を直視下に切離して胸骨を挙上する従来の方法に変わって、小切開からステンレス製のバーを胸腔内に通して胸骨を挙上するNuss法が普及してきています。
ポーランド症候群
先天的に大胸筋や小胸筋が欠損し、女性では乳房の低形成を認めるもので発生頻度は30,000人に1人といわれています。欠損の程度はさまざまですが、整容的な改善が治療の目的となります。広背筋を前胸部に移行し、女性ではさらにシリコンインプラント挿入による乳房再建を行っています。
臍ヘルニア
臍帯脱落後2~3週後に見られる臍部が突出した状態のことで、大部分が2歳ごろまでに自然治癒しますが、自然治癒しない場合形成術を行います。
多指(趾)症
指趾の先天異常では最も多く、400~500人に1人の発生とされています。手指では親指側に多く、足趾では小指側に多く見られます。指の機能上、1歳までに手術を行うことが望まれます。関節の形成術や骨切り術などを併用しバランスの取れた1本の指に形成します。
合指(趾)症
指趾の分化過程で分かれるべきところが分かれずにくっついたままとなったため(アポトーシスの異常)に発生したもので、手指では中指と薬指の間に、足趾では余剰趾を伴い4・5・6趾間で多合趾としてみられることが多いです。1,000人~3,000人に一人の発生といわれています。手術時期は1歳前後から2歳ごろに行うことが多いです。術後に瘢痕拘縮を来たさないようなデザインで合指を分離し指間を形成し、皮膚欠損部には植皮を行います。
尿道下裂
胎生期の尿道形成不全により正常な位置よりも近いところに尿道口が開くもので、発生頻度は300~500人に1人といわれています。家族内発生率が高く、そけいヘルニアや心奇形などの先天異常を合併することがあります。陰茎は腹側へ屈曲し矮小となり、立位排尿困難や勃起時の疼痛などを認めます。手術時期は3歳前後で、索切除術と尿道形成術の二本柱からなり、症例に応じて種々の術式があります。

(2)外傷

新鮮および陳旧性顔面外傷
当院にはドクターヘリが待機する高度救命救急センターがありますので、顔面外傷の症例も数多く治療させていただいております。眼瞼挙筋、涙道、顔面神経、耳下腺管などは損傷後可及的早期の修復が必要となります。また、時間が経って陳旧性となった症例についても、元の状態に近づけるべくさまざまなアプローチにより治療を行っています。
顔面骨析
当科では顔面骨折の治療も数多く行っております。頻度の多いものとしては鼻骨骨折、頬骨骨折・頬骨弓骨折、上顎骨骨折、眼窩骨折などで、耳鼻咽喉科眼科歯科・口腔外科と協力して手術を行っております。

(3)熱傷、褥瘡

重症度により全身管理が必要な場合と局所治療のみでよい場合があります。救急科リハビリテーション科など関係各科と共同で治療に当たっています。

(4)肥厚性瘢痕・ケロイド

どちらも組織学的には大差ありませんが、肥厚性瘢痕は外傷などの皮膚の障害の後に、修復過程として線維組織が増殖して周囲よりも盛り上がった状態となったもので、傷の範囲を超えて増大することはなく持続的に刺激が加わらなければ自然退縮します。一方のケロイドは外傷などのきっかけがなく線維組織が増殖し、最初の大きさを超えて周囲に進展し自然退縮がない点において異なります。圧迫療法、トラニラスト内服療法、ステロイド療法などの保存的療法を併用します。また、肥厚性瘢痕においては手術的治療を行う場合があります。

(5)皮膚良性腫瘍、皮膚悪性腫瘍

母斑(ほくろ)
生まれつき神経堤というところから発生した母斑細胞が増殖してできたもので、大きさは様々です。20cmを超えるものは巨大色素性母斑といわれ5%に悪性黒色腫が発生すると言われています。小さいものではレーザー照射、大きなものでは切除術、症例によっては皮弁形成術やエキスパンダー挿入術などを併用して治療します。
血管腫(苺状血管腫)
毛細血管内皮細胞の増殖によるもので、出生直後ないし数週までに発症し、急速な増大期ののちゆっくりとした退縮期に移行します。一般的には自然退縮を待ちますが、症例に応じてレーザー治療、ステロイド治療、硬化剤注入療法、切除療法などを行います。
血管奇形
単純性血管腫、蔓状血管腫、海綿状血管腫などがあり、最新のMRIを用いた診断ならびにレーザー治療、硬化剤注入療法などの低侵襲な治療を行っています。
粉瘤
表皮細胞が真皮内に入り込んで発生する良性の皮膚腫瘍で頻度の高い疾患です。表皮細胞を残さず摘出します。
脂肪腫
皮下脂肪組織内に発生する成熟脂肪細胞からなる良性腫瘍です。まれに悪性化することがあり、早期の摘出が望まれます。
石灰化上皮腫
乳幼児の顔面、成人の上肢に発生する硬い皮下結節で、摘出術を行います。
神経線維腫
腫瘍抑制遺伝子の異常による遺伝性疾患で、長期的・総合的な治療計画を立てる必要があります。軟らかい隆起性の皮膚腫瘍、褐色の皮膚色素斑のほか眼病変、骨病変などを認め、関係各科との連携で治療を行っています。
悪性黒色腫
メラニン形成細胞のがん化により生じる悪性度の高い腫瘍で、急速に進行します。病期に応じて化学療法などを併用した集学的治療が必要となります。
有棘細胞がん
紫外線や放射線の暴露、慢性炎症により生じる悪性腫瘍で早期であれば手術のみで良好な予後が期待できますが、進行例では化学療法や放射線療法などを必要とします。
基底細胞がん
形成外科で遭遇する皮膚悪性腫瘍の中でもっとも頻繁に見られるものです。進行は緩徐で転移を認めることはまれですが、局所破壊性が大きいので手術により完全に切除する必要があります。
ボーエン病
上皮内の有棘細胞がんで一般に予後は良好です。内臓悪性腫瘍の合併をしばしば認めるので注意が必要です。
乳房外パジェット病
外陰部に多く発生する上皮内がんで、一見正常に見える離れた部位に病変が飛んでいることがあるため注意が必要です。再発しやすいため十分な安全域を取って切除することが肝要です。
皮膚付属器がん
脂腺、汗腺、毛包から発生する悪性腫瘍で、頻度はまれです。外科治療が原則です。
隆起性皮膚線維肉腫
皮膚隆起の時期が数年以上にわたって続き、その後急速に増大します。転移はまれですが、局所再発率が高いので広範に切除する必要があります。
悪性線維性組織球腫
男性の四肢に好発する軟部悪性腫瘍で、悪性度が高いため外科切除に加えて化学療法や放射線療法などを併用します。
血管肉腫
血管内皮細胞から発生する悪性腫瘍で四肢、体幹に好発します。早期の積極的な広範切除術が基本です。

(6)後天性外表変形

各種悪性腫瘍の治療後などに発生した整容的・機能的な欠損や褥瘡、顔面神経麻痺、リンパ浮腫に対して、皮弁形成術やマイクロサージャリーを用いた遊離組織移植術など新しい手技を駆使して治療に当たっています。

(7)美容外科 (休診中)

重瞼術、豊胸術、乳輪乳頭形成術、わきが、脱毛、しみ、しわの治療を行っています。

特徴・特色

西日本ではもちろん、全国でも最も早く開設された形成外科の一つで、他大学と比較し、臨床研修体制や診療体系、患者紹介体系などが十分に確立されており、多くの関連病院に医局員を派遣しています。

当科の臨床治療体系は大きく3つの部門に分かれ、その一つは口唇裂、口蓋裂の専門外来です。日本でも有数のチーム・アプローチを行い、最新の治療内容を誇っています。患者さんは中国四国のみならず、関西方面や九州からも受診されます。もう一つは、マイクロサージャリーの部門で、これも国内で最も優れた内容を有する施設の一つです。指の再接着、足指からの手指形成、顔面神経麻痺、リンパ管吻合、その他、大きな組織の移植術などを行っています。また、歯科・口腔外科耳鼻咽喉科、外科との共同手術では、悪性腫瘍摘出術後の再建も行っています。第3の柱は、顔面外傷と顔面骨折で、当院の救急科とタイアップして多くの治療例を有しています。

専門診療・専門外来

口唇裂、口蓋裂外来
矯正歯科、言語治療、耳鼻咽喉科などと共同で集学的治療を行っています。(月曜日・午後)

当科ではごく初期から保健師、形成外科医、矯正歯科医、耳鼻咽喉科医、言語療法士よりなる専門外来での総合治療を行っております。また、近年増えている出生前告知を受けられたお母さまに対する支援と致しまして「口唇裂口蓋裂の出生前情報提供」を行っています。ご出生以後の治療や養育に関して具体的にお話させていただきます。詳細は、形成外科・美容外科外来にお尋ねください。
リンパ浮腫外来
形成外科、整形外科、リハビリテーション科が協力し集学的治療をおこなっております。(火曜日・午前、木曜日・午前)
リンパ浮腫の原因として、乳がん術後の上肢のリンパ浮腫。外科、泌尿器科術後の下肢のリンパ浮腫の患者さんは増加傾向にあります。以前は、上肢、下肢のリンパ浮腫は保存的加療が中心でしたが、ここ数年、スーパーマイクロサージェリーの技術を駆使し、リンパ管静脈吻合により外科的治療も積極的に行われております。当院では局所麻酔で負担が少なく、また、術後の安静を兼ねて、入院加療としております。

通常は、外科的治療とリハビリテーションが別々の病院になることが多いのですが、当院ではリハビリテーション科と協力し、当施設のみで集学的治療を行っております。そのため、患者さんの負担も少なく、連携のとれた治療をスムーズに受けることが可能です。詳細は形成外科・美容外科までお問い合わせください。
美容外来 (休診中)
1.にきびや老化に伴うしみ、小じわなどの皮膚病変に対するケミカルピーリングやIPL+ラジオ波を用いた光治療
2.皮膚小腫瘤、色素斑、脱毛、刺青などに対するレーザーあるいは高周波メスを用いた治療
3.重瞼術、豊胸術、フェイスリフト、わきがの手術などを行っています。
4.超弾性ワイヤー(マチワイヤ)法による陥入爪の治療

実績

平成28(2016)年度

患者総数 外来患者数 6,698人
入院患者数(延べ) 3,977人

治療実績

外傷 熱傷・凍傷・科学熱傷・電撃傷:17件
顔面軟部組織損傷:4件
顔面骨折:25件
頭部・顎部・体幹の外傷:3件
上肢の外傷:62件
下肢の外傷:10件
外傷後の組織欠損:1件
先天異常 唇裂・口蓋裂:94件
頭蓋・顎・顔面の先天異常:25件
顎部の先天異常:0件
四肢の先天異常:10件
体幹(その他)の先天異常:0件
腫瘍 良性腫瘍:106件
悪性腫瘍:20件
腫瘍の続発症:0件
腫瘍切除後の組織欠損(一次再建):36件
腫瘍切除後の組織欠損(二次再建):11件
瘢痕・瘢痕拘縮・ケロイド 24件
難治性潰瘍 褥瘡:8件
その他の潰瘍:28件
炎症・変性疾患 64件
美容 0件
その他 8件
合計 556件

詳細は年報をご覧ください。