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糖尿病・代謝・内分泌内科

フロア案内
  • ≪外来≫腎尿路・血液・糖尿病センター外来 3階(31)
  • ≪病棟≫12階

更新:2026年4月1日

現在、わが国では生活習慣病が非常に問題になっています。心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす糖尿病、脂質異常症、高血圧症などはその代表的疾患ですが、当科の診療の中心はこれら生活習慣病の管理です。糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病など)、脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症など)、高血圧症、肥満症、高尿酸血症(痛風)といった生活習慣病の他、甲状腺疾患(バセドウ病、甲状腺機能低下症など)、下垂体疾患(クッシング病、先端巨大症など)、副腎疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など)、カルシウム代謝異常などの副甲状腺疾患、などの治療を行っています。その他、代謝・内分泌疾患の全般を取り扱っています。

特徴・特色

生活習慣病の専門医が外来患者さんの診療(診断、食事指導、運動指導、薬物治療、合併症の精査、治療など)、教育にあたります。栄養部との連携により、いつでも手軽に栄養指導が受けられるシステムを設けています。また中央検査部の協力により、1時間の待ち時間ですべての検査データを得ることができるため、きめ細かい指導が可能です。当科では病診連携あるいは病病連携を積極的に推進しています。日頃はかかりつけ医に、当科には2~3ヵ月あるいは6ヵ月ごとに受診していただき、治療方針の変更などの情報を緊密に交換いたします。1~2週間の教育入院システム(クリニカルパス)を設けていますので是非一度ご利用ください。入院患者さんについては医師、糖尿病療養指導士(看護師、管理栄養士、薬剤師)などがチームを組んで、診療、教育にあたります。教育には専用のテキストを用いています。

バセドウ病や甲状腺機能低下症についても、1時間半程度で甲状腺ホルモンのデータを得ることが出来るため、スムーズに治療や指導に応用しています。他の比較的まれな内分泌疾患については、適切な検査(負荷検査や画像検査、副腎静脈などのサンプリング検査等)を外来通院や入院のうえで行い、治療方針を決定しています。

『糖尿病サポート入院プログラム』 のご紹介


外来では伝えきれない療養支援を、入院でしっかりサポートします。
ご希望の方はスタッフへお申し付けください。
※従来主流だった2週間入院だけでなく、患者さんのご都合に応じた入院期間を設定しています。
① 2泊3日検査入院
(木曜日~土曜日の週末を利用した入院。他の曜日でも対応いたします)
●病態精査
インスリン分泌能:蓄尿検査、グルカゴン負荷試験
内分泌疾患のスクリーニング検査
腹囲、体組成、握力
●合併症・併存症精査
神経障害、網膜症、腎症、大血管合併症(IMT、ABI、心電図)、MASLD、認知症など
② 治療サポート入院(1週間)
 :糖尿病教室あり
上記①に加え、薬剤調整を行い、管理栄養士、健康運動指導士、薬剤師などと連携し、明日から活かせる個別化医療をご提供します。
③ 治療サポート入院(2週間)
 :糖尿病教室あり
上記②に加え、インスリン非依存状態例では、インスリン分泌能の改善を目指します。
※入院中に検査できない項目は必要に応じて外来にて施行します。
(冠動脈石灰化検査、冠動脈CT検査、頭部MRI検査、骨密度検査など)
※退院後、必要に応じて6~12ヶ月ごとに病診連携が可能です。管理栄養士による栄養指導、各種検査を行います。

その他の対応疾患

  • 脂質異常症
家族性高コレステロール血症疑い例、中性脂肪1000以上、スタチン不耐など精査・治療を行います。
  • 高血圧症
原発性アルドステロン症(PA)を含む二次性高血圧の診断に対応しております(副腎静脈サンプリング可能)。PAは高血圧症の約5~10%に認められる重要な疾患です。
  • 肥満症
2カ月ごとの栄養指導に加え、注射製剤(インクレチン関連薬)の導入が可能です。
(※認定施設での限定処方のため、当科外来通院となります)
※2025年10月20日にオベシティ(肥満症)専門外来を開設しました。
  • 内分泌疾患
下垂体、副腎、甲状腺、副甲状腺などの急性期治療、精査を行います。

特殊検査

脈波伝播速度(PWV)

脳卒中や狭心症、心筋梗塞は動脈硬化に起因し、糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満、喫煙などが危険因子と考えられています。動脈硬化の進行度をみるために脈波伝播速度(PWV)を行っています。PWVは、脳・心臓血管系疾患に深く関係し、動脈の老化度の指標として有用です。

頚動脈内膜中膜複合体厚(IMT)

頚動脈の超音波(エコー)検査を行うことで、全身の動脈硬化の進行状況が手軽に把握できます。血管の内膜と中膜が厚くなる肥厚と、内膜の一部分が盛り上がるプラークの有無、血管壁の石灰化などで進行状態を推測します。

内臓脂肪測定

肥満のある方で、とくに内臓脂肪が蓄積すると、高血圧、脂質異常症、糖尿病を合併し、動脈硬化が進行しやすいと考えられています。腹部のX線CT撮影を行い、内臓に蓄積している脂肪を計測します。内臓脂肪型肥満はメタボリックシンドロームを引き起こします。

高度医療

組織適合抗原(HLA遺伝子)

日本人の1型糖尿病ではDR4、DR9などのHLA遺伝子との関連性が明らかにされています。1型糖尿病の補助診断としてHLA遺伝子の測定を行っています。

糖尿病発症関連遺伝子の検索

糖尿病の原因の1つに遺伝子異常によるものが明らかにされてきています。臨床所見から遺伝子異常による糖尿病が考えられる場合には、発症関連遺伝子の検索を行っています。

脂質異常症の病因検索

脂質異常症の病因に遺伝子の異常が関与することがあります。家族性高脂血症の診断に遺伝子検索を行っています。

診療部長・責任者

金藤 秀明
部長(教授) 金藤 秀明 Hideaki Kaneto
専門分野 糖尿病・内分泌、高血圧、脂質異常症

認定医・専門医・指導医 日本内科学会認定内科医・指導医、日本糖尿病学会専門医・指導医

出身大学
大阪大学 H1.3 卒業

主な対象疾患

関係する症状

  • 検診でメタボや、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症を指摘された方
  • のどが渇く
  • 尿がたくさん出る
  • 体重が急に減少してきた
  • 甲状腺(頚部)が腫れてきた

また、「一度、糖尿病と言われて放置」し、目や腎臓に障害が出て、後で後悔される患者さんが後を絶ちません。手遅れになる前に受診されることを強くお勧めします。

治療している主な病気

糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病など)
膵β細胞からのインスリン分泌不足あるいはその作用不足によって、血糖値が慢性的に高くなり、全身の代謝異常を引き起こします。食生活の欧米化、肥満などに伴い糖尿病患者数は著増しており、糖尿病およびその予備軍の患者数は日本国内で2000万人を超えています。糖尿病には様々な合併症(網膜症、腎症、神経障害、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など)があり、血糖値の管理はとても重要です。
脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)
血中の悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪の増加、善玉コレステロール(HDL)の減少などが認められ、糖尿病、高血圧症などとともに、動脈硬化を促進します。遺伝も関与していますが、脂質摂取過多などの食生活も大きく影響します。
肥満症
肥満により健康に障害が出ている状態で放置すると危険です。特に内臓脂肪蓄積からメタボリック症候群、2型糖尿病などに進行します。
高血圧症
塩分摂取過多、喫煙、ストレスなどが原因で血圧が上昇し、糖尿病、脂質異常症とともに、動脈硬化を促進します。また、何らかの内分泌代謝異常を背景に血圧が上昇する場合もあり、病態に応じた治療が必要です。
高尿酸血症
血中の尿酸値が上昇している状態で、痛風発作(足の親指の関節痛など)や尿路結石などを引き起こします。
甲状腺疾患
バセドウ病などにより血中甲状腺ホルモンが増えると、手が震える、体重が減少する、心拍数が増え動悸がする等の症状が起き、放置すると心臓の障害や眼球突出などを来します。
逆に橋本病等により甲状腺ホルモンが減少すると、体の活動性が低下します。軽症では自覚症状は少なく、単なる高コレステロール血症と判断されている場合もあります。中等症~重症になると、浮腫みがひどくなり、意識のない状態になる事もあります。
下垂体疾患
下垂体は脳にぶら下がった小指の先位の大きさの臓器ですが、司令塔として8種類ほどのホルモンを出して、甲状腺や副腎・性腺をはじめとする全身の内分泌臓器を調節しています。

顔貌などが特徴的な先端巨大症(成長ホルモン過剰)やクッシング病(副腎皮質刺激ホルモン過剰)は、単に糖尿病や高血圧として治療され見逃されている場合もあります。プロラクチンの過剰では乳汁分泌や無月経を来します。

からだ全体の調節をする大切な機能を有しているため、下垂体ホルモン分泌が障害されると、全身倦怠をはじめ様々な障害を起こし、放置すると生命に危険が出ます。
副腎疾患
副腎は、皮質からは塩分やミネラルの調節をして血圧を維持するアルドステロンや糖質・脂質・炭水化物の調節をするコルチゾール、さらに副腎髄質からはアドレナリンを出して、からだ全体の調節をしています。

アルドステロンが過剰となる原発性アルドステロン症は、治る高血圧の代表ですが、見過ごされている場合も多く問題となっています。コルチゾール過剰によるクッシング症候群やアドレナリン過剰による褐色細胞腫なども治る高血圧・糖尿病の代表ですが、適切な検査と治療が必要です。
副甲状腺機能亢進症
血液中のカルシウム濃度が異常に高くなり、骨がもろくなったり、腎結石の原因となります。

その他、代謝・内分泌疾患の全般を取り扱っています。

専門診療・専門外来

  • 糖尿病外来:糖尿病の方を対象とした専門外来です。
  • 糖尿病教室:外来・入院患者さんを対象に1週間を1コースとして行っています。
  • 糖尿病セミナー:土曜日(年に数回)に一般の方や糖尿病患者さんを対象とした1時間程度の講習会を行っております。

実績

2024年度

患者数(延べ) 外来患者数 23,856人
入院患者数 2,576人

2024年度 疾患別患者数(外来)

疾患名 患者数 (延べ)(外来)  
2型糖尿病 16,641  
1型糖尿病 727  
その他特定機序、疾患による糖尿病 262  
糖尿病合併妊娠 54  
境界型糖尿病 257  
糖尿病ケトアシドーシス 58  
高血圧症 15,198  
脂質異常症 22,731  
バセドウ病 1,487  
橋本病 906  
下垂体機能低下症 270  
下垂体腺腫 115  
先端巨大症 55  
クッシング症候群 17  
原発性アルドステロン症 124  
副腎腫瘍 319  
SIADH 21  
合計 59,242  

2024年度 疾患別患者数(入院)

疾患名 患者数 (入院)  
2型糖尿病 160  
1型糖尿病 11  
その他特定機序、疾患による糖尿病 5  
境界型糖尿病 2  
糖尿病ケトアシドーシス 6  
高血糖高浸透圧症候群 8  
低血糖 4  
高血圧症 110  
脂質異常症 134  
高度肥満 9  
バセドウ病 4  
橋本病、その他の甲状腺機能異常
 (粘液水腫性昏睡:1を含む)
27  
下垂体機能低下症 19  
 (ACTH単独欠損症:1を含む)
 (中枢性尿崩症:3を含む)
 (成人成長ホルモン分泌不全症:1を含む)
SIADH 2  
視床下部症候群 3  
副腎腫瘍 23  
 (原発性アルドステロン症:10を含む)
 (クッシング症候群:2を含む)
 (褐色細胞腫:2を含む)
副腎不全 12  
カルシウム代謝異常
 (原発性副甲状腺機能亢進症:2を含む)
5  
その他の電解質異常 13  
プロラクチノーマ 1  
合計 558  

コンサルト件数(2024年1月〜12月)

  件数  
入院コンサルト 747  
外来コンサルト 293  

詳細は年報をご覧ください。