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086-462-1111(代表)

放射線科(核医学診療)

フロア案内
  • ≪外来≫画像診断センター 1階(11)
  • ≪病棟≫放射線科病棟 13階
川崎医科大学 放射線医学(核医学)教室

更新:2023年4月1日

特徴・特色

当科ではRIを利用した画像診断と治療を行っています。画像診断は、その対象領域が様々な臓器と疾患にわたり、主に院内の他の診療科や他施設からの依頼に基づいて検査を実施し、画像診断結果を添えて検査結果を報告しています。治療としては、外来患者を対象に、バセドウ病および癌の骨転移に対するアイソトープ治療を行っています。その他、当科は国内で最初に骨塩定量の臨床応用を始めた歴史を持ち、その実績を生かして、骨粗鬆症患者の外来診療および新しい診断技術の開発を行っています。

 

特殊検査

全身の多くの臓器を目で見ることができます。また、腫瘍(悪性リンパ腫、肺がんなど)や炎症の部位、範囲や活動性を知ることができます。

現在、シンチカメラが2台、PETカメラが2台稼動しています。
核医学のCTであるSPECTやPETの検査ができます。
半減期(放射能が時間とともに減ります)のある放射性医薬品を用いるため、予約診療です。
放射線科(核医学診療)へ直接電話で予約してください。TEL 086-462-1111(代表) 内線 21521

下記の検査は、当科が特別に行っているものです。
(1)センチネル・リンパシンチグラフィ:
   乳がんなどの術式決定に用います。
(2)局所脳血流(rCBF)の定量:
   脳神経疾患の診断や、経過観察に使います。数値が算出されますので変化を認識しやすくなります。
(3)脳血流SPECTの統計画像解析:
   健常者と比較した画像を示します。病変部が分かりやすくなります。

主な医療機器・設備の紹介

核医学検査

放射線(核医学)機器写真

核医学検査では、特定の臓器や腫瘍に集まる医薬品を放射性物質(RI)で標識(くっつけること)し、放射性医薬品として静脈注射、または経口にて投与します。病院で使用するラジオアイソトープ(RI)の薬の量は微量で、安全性が高く、体からの排泄も速いため、被曝による体への影響の心配はありません。検査目的によって使用するRIの薬は異なり、その薬が目的臓器に分布してガンマ線を放出します。そのガンマ線をシンチカメラと呼ばれる測定装置で体外から測定して画像化します。

骨塩定量

骨塩定量のうち、DXAとは、X線が物質内で減少する比率が物質の密度に依存することを応用して骨の密度を測定する検査です。骨塩定量では、腰椎(腰骨)、大腿骨近位部(股の付け根)、橈骨遠位部(手首)、踵骨(かかとの骨)が測定対象となる部位です。
なお、大腿骨の構造解析(HSA)が可能で、骨折がし易いかどうかの判断に使います。
当科は日本で最も古くから骨塩定量を始めた施設です。

診療部長・責任者

曽根 照喜
部長(教授) 曽根 照喜 Teruki Sone
専門分野 総合画像診断、核医学全般、骨粗鬆症

認定医・専門医・指導医 日本医学放射線学会放射線診断専門医・研修指導医、日本核医学会核医学専門医、日本核医学会PET核医学認定医、日本骨粗鬆症学会認定医

出身大学
京都大学 S58.3 卒業

主な対象疾患

関係する症状

画像診断が必要となる疾患が対象です。

治療している主な病気

核医学検査
脳・神経、唾液腺、甲状腺、副甲状腺、肺、心臓、肝臓、胆のう、腎臓、副腎、 骨・関節、血管、腫瘍、骨髄などの病気が検査の対象になります。
核医学治療
バセドウ病とがんの骨転移に対する治療を行っています。
専門外来として骨粗鬆症やカルシウムの働きが異常な疾患
適切なアドバイスや治療を行っています。

検査によっては、注射やお薬を服用する日と撮影する日が異なり、2日以上来院していただくことがあります。小児、妊娠中やその可能性のある方、授乳中の方には、検査ができないことや注意が必要なことがあります。絶食や食事制限などの前処置が必要なことがあります。

核医学検査は、現在の医学・医療に欠くことのできない重要な診断方法です。ご不明の点は、当科の医師、診療放射線技師にお尋ねください。

専門診療・専門外来

骨粗鬆症外来
骨粗鬆症の診断と治療をEBM(根拠に基づく医療)に基づいて行います。(水曜日・午前)
RI治療外来
RI( 131 I)によるバセドウ病の治療を行います。(木曜日・午前)
RI(223 Ra)によるがんの骨転移の治療を行います。(予め当科にご相談ください。主治医からの紹介が必要です。)

検査・治療について

核医学診断

シンチグラフィ(核医学画像が得られます)

脳血流、ドーパミントランスポーター、脳槽、甲状腺、副甲状腺、副腎皮質、副腎髄質、肺血流、肺換気、心筋血流、心プール、心筋梗塞、唾液腺、肝・脾、肝糖蛋白受容体、肝・胆道、出血、メッケル憩室、腎、陰のう、骨、骨髄、リンパ節、炎症、腫瘍、ソマトスタチン受容体

PET(糖代謝の核医学画像が得られます)

  • 18F-FDG(糖の類似物)によるがんの診断を行います。
  • 保険診療とがん検診があります。
  • 保険診療では早期胃癌を除く全てのがんが適用となり、がんの進行度の診断、治療方針の決定、治療後の再発診断などに利用されます。

【注意事項】

    • 絶食(検査5時間前から)
    • 運動の制限(検査前の数日間)
    • 予約時間の厳守

      ※詳細は下記へお問い合わせください。
      放射線科(核医学診療):TEL 086-462-1111(代表) 内線 21521

動態検査

大血管系、下肢静脈 RI アンギオグラフィ、レノグラム

甲状腺ヨード摂取率や脳血流の定量

各種負荷試験

RI治療

131I-Naによるバセドウ病治療
223Raによるがんの骨転移の治療

骨塩定量(骨密度測定)

DXAによる橈骨、腰椎、大腿骨近位部、全身骨の骨塩定量と大腿骨のHSA(構造解析)

実績

2021年度

患者数(延べ) 外来患者数 782人

詳細は年報をご覧ください。