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食中毒

食中毒の基本知識

食中毒とは、有害な細菌・ウイルスや化学物質を含む飲食物を食べた時に
生じる健康被害のことです。
食中毒の代表的な症状は、下痢、嘔吐、発熱、腹痛ですが、食中毒特有の症状はありません。
風邪などと間違われることもあります。

原因は、細菌ではカンピロバクター(鶏肉・バーベキュー)
ウイルスではノロウイルス(貝・海産物)
寄生虫ではアニサキス(海産鮮魚・活魚の刺身)
によるものが多い傾向にあります。

食中毒_ウイルスなど

食中毒にご注意を

初夏から秋に多い食中毒


初夏から初秋には食中毒が増加します。
原因は、高温で細菌の増殖が盛んであること、冷たいものがおいしく感じられる時期で
加熱せずに食べる機会が多いこと、暑さで体調をくずし抵抗力が衰えがちなことなどが挙げられます。
時に、カンピロバクター食中毒は代表的な細菌性食中毒で、主な原因食品は、バーベキューなどで食べる
加熱不十分な鶏肉・牛レバーです。
卵が原因食品となることが多いサルモネラ食中毒にも気を付けなければなりません。食中毒アイコン

秋から冬に多い食中毒


秋から冬にかけては、ノロウイルスによる食中毒が発生します。
ノロウイルスは、カキなどの2枚貝や刺身などの海産物を原因食品とすることが多く、
近年は、ノロウイルスによる食中毒の発生件数は全体の第2位ですが、
患者数は全体の半分以上を占めています。
これはウイルスの感染力が強いために起こる現象です。

「食中毒かな」と思ったら

まずは下痢による脱水を起こさないように水分補給をすることです。
嘔吐や吐き気が強くて水分を飲めない場合は医院・病院で点滴してもらうのもいいでしょう。
吐き気が強くて吐いているときは、横向きに寝る・寝かせることが大事です。
吐いた物がのどに詰まったり、肺炎になるのを防ぐためです。
下痢が続く場合は、下痢止めを飲みたくなるかもしれませんが、あまりおすすめできません。
食中毒の原因菌が早く体外に排泄されるのを邪魔して、逆に症状が長引いたり悪化する危険が
あります。
食中毒_薬
また、下血(血便)を伴っていたり、意識障害などの重い症状がある場合は、
医療機関に受診、相談してください。

食中毒予防の原則


菌・ウイルスを「付けない」「増やさない」「やっつける」「ひろげない」
4原則です。

付けない=洗う


手にはさまざまな雑菌が付着しています。
食中毒の原因菌やウイルスを食べ物に付けないように、食べ物を食べる前や調理前には
必ず手を洗いましょう。
調理に使うまな板なども清潔にしましょう。

増やさない=低温で保存する


食べ物に付着した細菌を増やさないためには、低温で保存することが重要です。
肉や魚などの生鮮食品やお総菜などは、購入後、できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。

やっつける=加熱処理


ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、
野菜なども過熱して食べれば安全です。
特に肉料理は中心までよく加熱することが大事です。
中心部の温度が75℃で1分以上加熱することが目安です。
特に夏場のバーベキューの時はよく焼いて食べましょう。

ひろげない=感染拡大をふせぎましょう


ご家族が食中毒になって、床などに飛び散った嘔吐物や糞便を処理するときには、
注意が必要です。
嘔吐物や糞便の中には感染の原因となっている細菌やウイルスが含まれていますので、
処理するときは使い捨てのエプロン、マスク、手袋を着用して飛び散らないように
静かにふき取りましょう。
特に冬に多いノロウイルスは、アルコールでは消毒できないので、
一般薬局で購入できる次亜塩素酸ナトリウムで拭くようにしましょう。
また、水洗トイレの水を流すときには、必ず便座のふたをしめて流すように
心がけましょう。





K-style vol.59 2019夏号より
K-style59

執筆者

副部長(准教授) 松本 啓志 Hiroshi Matsumoto
専門分野 消化管画像、消化管がん検診、生活習慣病、肥満と消化管疾患

認定医・専門医・指導医 日本内科学会認定内科医・指導医、日本消化器病学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医、日本消化管学会指導医

出身大学
川崎医科大学 H7.3 卒業

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