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COVID-19の予防法について

更新日:2020/10/13

新型コロナウイルスの感染経路

報道でよく「3密を避けましょう」と言われていますが、新型コロナウイルスを予防するためには、まず予防する対策について、よく知ることが重要です。
予防の場合、特に新型コロナウイルスがどのようにして私たちに感染するのか、すなわち感染経路を知ることが重要になります。
新型コロナウイルスは主に、飛まつ感染や接触感染により感染するとされています。

コロナ_感染防止の基本

「飛まつ感染」と「接触感染」

飛まつ感染


新型コロナウイルスは、すでに感染している人のくしゃみやだ液、咳などの飛まつに含まれているウイルスによって他人に感染します。
2m以上離れていれば、この飛まつを浴びないと言われており、この距離こそが「ソーシャルディスタンス」になります。
まさに3密の内、「密集」を避けるのはこのためで、各所で他人と互いに手を伸ばして届かない距離を取る、座席で隣の人と一つ飛ばしに座るなどの工夫がされています。
また、この飛まつは会話の時にも出現することが知られています。
つまり、3密のうち、「密接」を避けることは、密接した会話や発声を避ける、すなわち、会話や発声によってウイルスを含む飛まつが飛び散るのを防ぐ、という意味です。
実際には先に述べた密集とも関連しています。
つまり、距離の近い会話は特に危険が高いので、距離が近づく場合の会話や通話を慎むことが重要です。
飛まつを防ぐ最も効果の高い方法が「マスク着用」になります。
5月4日に新型コロナウイルス感染症専門家会議から提言された「新しい生活様式」においても、一人ひとりの基本的感染対策として「マスクの着用」が挙げられています。
その中で「人との間隔が十分とれない場合は、症状がなくてもマスクを着用」とあります。
何故でしょうか?

新型コロナウイルス感染症では、症状が出る2日前からウイルスが感染者から排出されていることがわかっています。
一定時間の会話で発生する飛まつは咳で発生する飛まつと変わらないため、(症状がなくても)気づかないうちに自身も会話などでウイルスを周囲に出している可能性があるからです。
したがって、マスク着用の重要な目的は「周囲の感染者から自分を守ること」はもちろんですが、「他人に新型コロナウイルスをうつさない」という大きな意味も持っています。

接触感染


接触感染の主な感染経路は次のとおりです。
感染者がくしゃみや咳をする際、手で口元を押さえた後、その手で周りの物に触れるなどして周囲のものに新型コロナウイルスがつきます。
そして他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻、眼を触ることにより、粘膜から感染するという経路です。
特にわれわれは、無意識のうちに手で顔を触っており、そのうち約半数(44%)は、目・鼻・口のいわゆるウイルスの感染経路となる粘膜を触っているとされています。(Yen Lee,2015)
したがって、手洗いをし、接触感染による感染経路を断つことが非常に重要になります。

ただし、やみくもに手洗いをすればよいというわけではありません。
正しい手洗いの方法が重要であるのは言うまでもありませんが、タイミングも重要です。
タイミングとして、以下の5つが挙げられます。

1.公共の場からから帰ったとき
2.咳やくしゃみ、鼻をかんだとき
3.ご飯を食べる前後
4.病気の人のケアをしたとき
5.外にあるものを触ったとき

つまり、「ウイルスが付着している可能性があるものを触ったとき」や「自分の顔を触る可能性があるとき」は手洗いを心掛けましょう。

コロナ_感染の危険コロナ_アイコン2

また、新型コロナウイルスは実際にプラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとされています。(WHO発表)
つまり周りに生存しているウイルスを触って感染してしまう経路も十分に考えられます(これも接触感染です)。
したがって、ウイルス汚染の可能性がある場所の消毒も重要になります。


新型コロナウイルス感染症の感染経路としてもう一つ、エアロゾル感染、すなわち新型コロナウイルスに感染している人から出た飛まつが空気中に漂い、「エアロゾル」という小さな粒子になり感染を起こすことがあると言われています。
このエアロゾルは、特に密閉された空間で漂いやすいため、3密の一つである「密閉」を防ぐことが重要となります。

具体的には、2方向の窓を数分間全開にするという換気を1時間に2回以上行うことが推奨されています。
窓のない建物でも商業ビルなどでは法令により、業務用エアコンなどの換気設備によって換気されていることが通常であるため、窓がないからと言って過剰な心配はありません。
ただし、換気扇などの家電には換気能力がありますが、家庭用のエアコンや空気清浄機には換気能力がないので注意が必要です。

予防のために、単にマスクをつけていればよい、換気さえすればよい、というのではなく「今なぜその予防策が必要なのか」を考えながら対策を行うことが重要です。

コロナ_3密

執筆者

副部長(准教授) 大石 智洋 Tomohiro Oishi
専門分野 小児感染症、院内感染対策

認定医・専門医・指導医 日本小児科学会小児科専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医・指導医、認定ICD、日本化学療法学会抗菌化学療法指導医、日本小児感染症学会暫定指導医、臨床研修指導医

出身大学
新潟大学 H8.3 卒業

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