緩和ケアセンター
更新:2025年10月1日
- センター長
- 永坂 岳司臨床腫瘍科 部長
当センターでは、科学的根拠に基づいた緩和ケアを提供し、患者さんが抱える身体的・精神的・社会的・スピリチュアルな苦痛を軽減することを目指しています。多職種のチームが協力し、患者さんに質の高い治療とケアを提供しています。
特徴・特色
- 医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床心理士、社会福祉士、精神保健福祉士、理学療法士、作業療法士などの多職種のチームが連携し、患者さんとそのご家族を総合的にサポートします。
- 主治医と連携し、専門職がそれぞれの立場から患者さんとご家族の支援を行います。
- 科学的根拠に基づいた薬物療法、放射線治療、神経ブロックなどを活用し、がん性疼痛やその他の症状緩和を行います。
- 入院中は毎週木曜日のチーム回診を行い、必要に応じて随時対応します。また、外来では緩和ケアセンターを中心に、療養支援外来、臨床腫瘍科外来、心療科外来と連携しながら継続的な治療・ケアを提供します。
- 痛みの管理、食事、療養環境(在宅医療・介護サービス、地域の病院、緩和ケア病棟)、経済的負担など、気になることがあればいつでもご相談ください。
- がんに限らず、慢性疼痛、神経障害性疼痛、心不全、慢性呼吸器疾患に伴う痛みや症状管理にも対応します。
- 医療従事者に対する緩和ケアの研修・研究活動を推進し、当院および地域における緩和ケアの普及と発展を目指します。
活動内容
- 緩和ケアチーム回診・カンファレンス(毎週木曜日)・勉強会
- 緩和ケア外来
- 療養支援外来(がん看護外来)
- 在宅緩和ケアパスの積極的な利用
- がんサロン
- がん相談
- 緩和ケア研修会等開催
- 啓発事業(ホスピス緩和ケア週間)
2024年度 緩和ケア研修会 
緩和ケアチームラウンド
啓発活動
地域がん診療連携拠点病院として、緩和ケアの普及を進めるため、一般市民・患者さん・ご家族・医療従事者を対象に啓発イベントを開催しています。特に「がんと診断された時から始まる緩和ケア」の重要性を広め、早期の緩和ケアを積極的に推進しています。
緩和ケアは、終末期だけでなく病気の早い段階から適切に受けることができます。当センターでは、がんだけでなくそのほかの疾患を持つ患者さんの生活の質(quality of life,QOL)向上をサポートするため、最新の科学的知見に基づいた緩和ケアを提供しています。
〈ホスピス緩和ケア週間〉
川崎医科大学附属病院では、「緩和ケア」への理解を深めていただくため、緩和ケア啓発イベントを開催します。
緩和ケアは、「がんと診断された時から受けられる支援」です。しかし、「緩和ケアは終末期に受けるもの」という誤解が依然として根強く、つらい症状を一人で抱え込み、苦痛を我慢している患者さんやご家族が多くいらっしゃるのが現状です。
当院は、地域がん診療連携拠点病院として、がん治療と最高のQOL(生活の質)が両立できるよう緩和ケアの診療・相談体制を充実させています。本イベントでは、入院・外来の患者さんやそのご家族をはじめ、地域住民、医療従事者の皆様に緩和ケアへの理解を深めていただくため当院の支援体制について紹介し、がんと診断された時から安心して相談できる環境があることを広くお伝えします。
| 寄り添う手~診断のときから始まる緩和ケア~ | |
| 内容 |
|
|---|---|
| 日時 | 2025年10月28日(火)~29日(水) いずれも11時~14時 |
| 会場 | 川崎医科大学附属病院 本館2階セミナー室 |
| 対象 | 入院、外来患者および家族、一般市民、医療従事者 【 参加費:無料 】 |
実績
緩和ケアチーム活動状況
2023年度 年間新規依頼件数195件(がん187件、非がん8件)
【依頼の時期】
| 診断から初期治療前 | 31件 |
| がん治療中 | 133件 |
| がん治療終了後 | 23件 |
【非がん:疾患別】
| 神経疾患 | 膠原病・免疫疾患 |
| 腎疾患 | 内分泌疾患 |
| 消化器疾患 | 感染性疾患 |
【依頼内容】
| 疼痛 | 108件 |
| 疼痛以外の身体症状 | 119件 |
| 精神症状 | 92件 |
| 家族ケア | 25件 |
| 倫理的問題 | 4件 |
| 地域との連携・退院支援 | 19件 |
| その他 | 23件 |
詳細は年報をご覧ください。
