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MEセンター

フロア案内
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更新:2024年4月1日

センター長
戸田 雄一郎麻酔・集中治療科 部長
技士長
髙山 綾

当センターには現在、MEセンター長(医師1名)および臨床工学技士34名が所属しており、病院内で医師・看護師や各種医療技術者とチームを組んで生命維持管理装置の操作などを担当しています。

生命維持管理装置とは人工呼吸器や透析装置、補助循環装置等であり、患者さまの生命に直結する重要な装置です。MEセンターに所属する臨床工学技士は操作方法や特徴を理解し、日々、安全な医療提供に努めています。

さらに臨床工学技士はMEセンター・腎センター・中央手術室・血管造影室・集中治療室・高度救命救急センター・内視鏡センター・サプライセンター等の部署を中心に配置されており、また新生児センター・NICUや病棟・外来などにおいても医療機器が安心して使用できるように保守点検を行い、医療の質の向上と安全性確保、有効性維持に貢献しています。MEセンターでは全病棟の医療機器を管理(中央管理体制)することで効率的運用を行っています。腎センターでは維持透析に加え特殊血液浄化業務、中央手術室では人工心肺装置の操作、内視鏡手術の介助、血管造影室業務、集中治療室では補助循環・急性血液浄化など、高度救命救急センターではドクターへリ・ドクターカー内の医療機器の保守点検、内視鏡センターでは処置介助など各部署それぞれに特殊業務に介入しています。

また、川崎医科大学総合医療センターのMEセンターとも連携を取りながら安全な医療の提供に努めています。

MEセンター集合写真2025

特徴・特色

MEセンター

医療機器の中央管理体制を実施し、これらの医療機器の操作や、安全で性能が維持できるように保守・点検を行い、また集中管理をすることにより効率的で適切な運用ができるように努めています。そして医療機器の安全かつ適切な使用のために、院内職員に対して定期的な医療機器の研修会などME教育活動にも力を注いでいます。

【中央管理機器】人工呼吸器、輸液・シリンジポンプ、除細動器、生体情報モニタ、パルスオキシメータ、麻酔器、透析装置、保育器等

  • ME_中央管理機器_2022
  • MEセンター1  
  • ME研修会_2020

腎センター

主に血液透析などの血液浄化療法を行うセンターです。

重症な患者さんに対し血液浄化療法を施行する機会が多いため、透析装置やモニタリング装置などの医療機器の特性を十分理解した上で、安全かつ効率的な血液浄化療法の技術提供を行っています。

特に、近年増加傾向であるバスキュラーアクセス(VA)トラブルに対して、十分な透析効率を確保することを目標に、各種VA機能評価も行っています。また、集中治療領域の重症患者に対する持続血液浄化療法や潰瘍性大腸炎や閉塞性動脈硬化症に対する各種血液吸着療法(G-CAP、LDL吸着療法)、難治性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法(CART)、自己免疫性疾患に対する各種血漿交換療法(PE.DFPP.PA)など、様々な特殊血液浄化法についても、腎臓内科医とともに、各診療科と協力して臨床業務提供を行っています。また、近年在宅腎代替療法としても注目されている腹膜透析にも力を入れており、腹膜透析装置の安全使用のため機器の中央管理を行い、機器操作説明などの患者指導を臨床工学技士が行っています。さらに、腹膜透析医学会の認定教育施設として医療スタッフへの指導も行っています。

  • 腎センター1
  • ME_腎センター1_2022
  • ME_腎センター2_2022

中央手術室・サプライセンター

多種多様な機器が必要とされる手術に対しての治療・診療支援を実施することにより、最新の医療技術の提供を行っています。

臨床技術提供業務として、心臓血管⼿術時の人工心肺装置、ロボット手術(Davinci Xi、ROSA)を含む内視鏡下手術機器、手術用ナビゲーション装置、心臓カテーテル業務での血管内イメージング装置、ペースメーカやカテーテルアブレーション業務など多岐にわたる医療機器の操作、および近年では、TAVI(経カテーテル的大動脈弁植え込み術)や心臓カテーテル業務において、清潔介助業務への介入も行っています。

保守点検業務として、手術の際に使用される生体情報モニタ、電気メス、麻酔器などをはじめとする手術関連機器のメンテナンスも行っています。

また、⿇酔科医、看護師、薬剤師とともに術後疼痛管理チームを結成し、回診を⾏い、疼痛管理の評価や今後の計画を⽴て、術後の患者さんの術後疼痛や合併症の軽減などに寄与すべく努めています。

さらに、サプライセンターに臨床工学技士が常駐することで、各種手術用医療機器に関連する器材(内視鏡下手術機器、ロボット手術のインストゥルメントなど)の滅菌前点検、滅菌器の保守点検、エチレンオキサイドガス使用環境の管理などについて、看護師を始めとする多職種と協働して行っています。

  • ME_オペ室1_2022
  • オペ2
  • 臨床工学技士1

集中治療室

手術後、内科、外科を問わず、重症な患者さんに対して最新の機器を使用し治療を行っています。

技術提供業務として、人工呼吸療法や非侵襲的陽圧換気(NPPV)やハイフローネザールカニューラ等を含む呼吸療法、体外式膜型人工肺(ECMO)やIMPELLA補助循環用ポンプカテーテルなどの補助循環装置、持続血液浄化装置の操作などを行っています。

また、生命維持管理装置を中心とした治療機器が安全に施行されているかラウンドを実施し、安全の確保に努めています。

  • ME_集中治療室1_2022
  • ME_集中治療室2_2022
  • ME_集中治療室3_2022

救命救急センター

当院の救命救急センターは初期救急患者から、最重症の三次救急患者までの診療を行う高度救命救急センターであり、救急外来と救急ICU、救急病棟を配置しています。その中で臨床工学技士は、『24時間いつでも診療を行う』べく機器の安全性確保のため、医療機器の保守管理を中心に業務を行っています。院内だけでなく、ドクターヘリ、ドクターカー内の医療機器の保守管理も行い、常に安全な治療が行えるよう尽力しています。また、重症患者受け入れ時には非侵襲的陽圧換気(NPPV)施行等を含む呼吸療法、ECMO等の補助循環装置や薬物中毒に対する血液浄化装置の操作・管理も行っています。

また、生命維持管理装置を使用中の患者の前方搬送、後方搬送なども多職種と連携して行っています。

  • ME_救命救急センター_2022
  • 救命救急センター1
  • 救急救命センター3

内視鏡センター

当院の内視鏡センターでは、内視鏡検査だけでなく、ポリープやがんなどの病変を切除する治療も行っています。その中で臨床工学技士は、内視鏡センターで管理している機器の保守点検やトラブル対応を行っています。保守点検では内視鏡システムの動作確認などを行う始業前点検、スコープのアングル確認などを行う使用前点検を実施しています。また、毎年内視鏡センター内で管理している全てのスコープを対象に培養検査も行っています。

また、内視鏡検査・治療に立ち合い、医師の介助業務を行っています。治療が安全で円滑に行えるように、医師の指示のもと処置具の準備や操作、また電気メスなどの高周波装置の設定といった介助を行っています。また、救急外来、集中治療室、手術室で出張内視鏡を行う際には、機器の準備およびセッティングなどを行い、内視鏡センター以外での内視鏡業務にも取り組んでいます。

内視鏡センターでは多くの医療機器が使用されており、手術室と同等レベルの処置も行われているため、日々の保守点検や処置介助を実施しながら、安全の確保に努めています。

  • 内視鏡センター1
  • 内視鏡センター2
  • 内視鏡センター3

実習生の受入れと教育

当院は教育病院であるため、養成校として隣接する川崎医療福祉大学 臨床工学科を対象にMEセンター、腎センター、集中治療室、中央手術室、高度救命救急センター、内視鏡センターで臨床実習教育を行っています。

臨床工学技士として必要な知識、技術はもちろんのこと、医療人としての心得や資質なども積極的に伝えて、全国の医療機関で「良き医療人」として活躍できる人材教育に取り組んでいます。

  • ME_実習生1_2022
  • MEセンター18
  • ME_実習生2_2022

実績

2023年度

専門資格と認定者数

3学会合同呼吸療法認定士 16名
透析技術認定士 7名
体外循環技術認定士 5名
人工心臓管理技術認定士 1名
第2種ME技術実力検定 29名
第1種ME技術実力検定 1名
臨床ME専門認定士 1名
認定医療機器関連臨床工学技士 6名
認定集中治療関連臨床工学技士 9名
認定血液浄化関連臨床工学技士 4名
認定臨床実習指導者 3名
手術関連専門臨床工学技士 2名
不整脈治療専門臨床工学技士 1名
第2種滅菌技士 2名
日本DMAT隊員資格 1名
岡山DMAT 2名
CPAP療法士 3名
植込み型デバイス認定士 8名
周術期管理チーム認定臨床工学技士 5名

詳細は年報をご覧ください。