良医育成支援センター

和田先生 顔写真(役職名入り)

川崎医科大学が育成する「良医」とは、患者さんから信頼される、人間性豊かな医師、幅広い守備範囲の知識と技能を有し、有能でこころ優しい医師、実践に根ざした全人的医療ができるだけでなく、専門性のある医師、研究マインドを持ち、新しい医学に貢献できる医師であると定義されています。この中で、専門性のある医師を育成するためには、附属病院における卒後教育が重要であることはいうまでもありません。

良医育成支援センターは、本学附属病院において医師の臨床研修を初期から専門医取得までをシームレスに支援する部門として設立されました。本館11階にある臨床教育研修センターが、医師を含めた多職種連携やチーム医療、さらには医学生の卒前教育を担当する部門であるのに対して、本センターの業務は医師の臨床研修に特化しているのが特徴です。具体的な業務は、卒後臨床研修(初期臨床研修)とレジデント研修(後期専攻医研修)に大別されます。

さらに医師だけではなく、医学生の進路支援にも対応し、医学生にも気軽に相談にきてもらえるセンターであることを強調したいと思います。校舎棟7階から本館7階に渡り廊下を進むと、図書館の手前に当センターが配置されていますので、よかったら立ち寄ってください。センターの構成員は、センター長が私で、副センター長が1名、センター長補佐は4名、他に副センター長補佐として若手医師が複数名、そして専従の事務職員が3名常駐しています。

医師臨床研修指導ガイドラインが2020年度から大きく変わったことはご存知でしょうか。到達目標、実務研修の方略、達成度評価、研修医の労務環境などが細かく見直しされました。当院では、モーニングケースカンファレンス、レジデントセミナー、スキルトレーニング、模擬裁判、CPC、研修医ワークショップ、海外研修報告会、研修医まとめの会など、多岐にわたった充実した教育プログラムも用意しています。これらの教育プログラムを通じて、知識や診療技術の習得のみならず、医師としての立ち居振る舞いや倫理観を学べるように支援をしていきます。

また、2020年度から初期研修医に対して、診療衣としてダークネイビーのスクラブを贈呈することになりました。川崎医科大学総合医療センターの研修医と同じスクラブで、腕章のKawasaki Medical Schoolの文字が一体感を高めてくれると確信しています。

後期研修は、ずばり専門医取得が目標です。当院には内科、小児科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、麻酔科、病理、臨床検査、救急科、形成外科、リハビリテーション科、総合診療の19の基本領域からなる専門研修プログラムがあります。募集には岡山県としてのシーリング(専攻医の募集定員の上限)が導入されているプログラムもあるため、常に最新の情報を研修医と共有することが重要な任務です。新専門医制度におけるいわゆる2階部分の「サブスペシャリティ領域」については気になるところだと思いますが、内科基本領域、外科基本領域、放射線科基本領域において、それぞれ8領域、5領域、2領域との連動研修が正式に認められました。サブスペ領域との連動研修が認められた以上、大学附属病院が果たす役割はますます大きくなると考えています。

卒後医師臨床研修のあり方が大きく変貌し、その時代の波に翻弄されている若手医師を、自らが考えるキャリアイメージに沿うように管理支援する診療支援部門が良医育成支援センターです。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

特色と役割

卓越した卒後臨床教育の実践は、良質な医療の提供、医学生への卒前臨床教育と並んで当院に託された使命です。 優れた卒後臨床研修プログラムを開発・提供・実践し、全国から意欲的な研修医の結集を図ることが当センターの役割です。 研修医はいずれの診療科・医局にも所属せず、各プログラム、及び全プログラムを統括するセンターに帰属します。

個々の研修医の志向に合わせた研修プログラムの立案や、居室や宿舎など研修環境の整備にも当たります。各研修医のニーズにきめ細かく応えるべく、専任の事務職員3名が配されています。研修に直接関係する事項のみならず研修医の日常生活上で発生する課題にも丁寧に個々に対応しています。全研修医が安心して臨床研修に専念できる最高の研修環境を提供することを目標にしています。

全研修医を対象とした教育プログラムとして、モーニングレポート(火曜8:00~8:30)、レジデントセミナー(水曜17:30~19:00)を実施しています。さらに、地域保健・医療、産婦人科、精神科等のいくつかの領域においては、当院を基幹型研修病院とし、近隣の協力病院・施設と協力して有効な教育の実現を図ります。研修病院群の有機的な構築もセンターの役割となります。

センター組織の構成

センター長、並びに全科から70名の指導医が任命されております。また、専任事務職員3名を擁しセンター業務の実務を運営しています。 卒後臨床研修委員会を設置し、委員長1名と、12名の委員を置き、毎月定期的に委員会を開催し、研修全般について協議します。 さらに、その上部委員会として、レジデント教育委員会が組織されており、隔月開催され後期臨床研修も含めた研修全般の統括的管理・運営に当たっています。

特記すべきは卒後臨床研修委員会に研修医の代表者複数名が参加していることです。 研修医の中で希望者は随時参加することも可能です。 研修医の希望や意向をきめ細かくくみ取り、研修に反映させています。 研修医たちが自ら作り上げる卒後臨床研修にすることを目指しています。

今後の動向と課題

大学及び附属病院は、今後、社会において大きく3種類のサービスを提供することが求められます。 患者さんに対しての医療サービス、医学生に対する医学教育、そして第三の機能として卒後臨床教育です。 患者さんから選ばれるだけではなく、全国の医学生から優れた研修病院として選択されなければなりません。 臨床研修という教育サービスを提供することが重要なテーマとなるのです。 意欲的で有望な研修医を確保することは、病院の医療の質に直結します。 そのためには優れた臨床研修の実践以外に王道はないものと考えております。 現在研修中の研修医、また、将来の研修医が当院での研修に十二分な満足度を得ることができるように、最高の研修環境を提供すべくセンターとして最善を尽くします。 また研修医は医師としてだけでなく、良き社会人としても育成されることが求められています。 当院は病院の全職員の協力の下、研修医教育に取り組んでいきます。