臨床教育研修センター

永井先生

川崎医科大学附属病院は1973(昭和48)年12月の開設以来、地域基幹病院として医療の発展と、患者さんへの安心・安全な医療の提供に努めています。1994年4月には高度の医療が提供される特定機能病院として承認を受けています。さらに当院は、地域がん診療連携拠点病院、高次脳機能障害支援拠点機関、災害拠点病院、高度救命救急センターなど、数々の指定を受けています。加えて、良医や良き医療人を育てる教育・研修病院として重要な任務を担っています。

臨床教育研修センターは2007年9月にオープンし、2011年5月に現在の本館11階東病棟に移転し、良医や良き医療人を育ててまいりました。2020年4月に初期研修医と後期研修医(専攻医)を対象とした良医育成支援センターが開設されて以降は、主に医師以外の医療に携わる者と医療系の学生を対象として、その機能を果たしています。
センターには8つの多目的演習室があり、カンファレンスや研修会などいろいろな目的に利用が可能です。病棟演習室としては、実際の病室やスタッフステーション、デイルーム、介助シャワー・沐浴室を備えており、実際に現場で医療を行っているような訓練が可能です。私は8年前にこのセンターで、高機能シミュレーターを利用したICLS(Immediate Cardiac Life Support)研修を受けました。広い演習室で快適な研修が受けられたことを覚えています。現在も研修場所や高機能シミュレーターの提供を行い、ICLS、BCLS(Basic Life Support)研修などさまざまな目的で使用されています。

センターには、川崎医科大学、川崎医療福祉大学、川崎医療短期大学、川崎リハビリテーション学院など川崎学園内の施設からはもとより、他施設から多くの利用者が病院実習や見学に訪れています。また、医師や看護師をはじめメディカルスタッフも模擬病棟、スキルスラボにおいて基本的手技や技法を体得すべく研修を重ねています。利用者は2007年の開設以来増え続け、多い年で年間2万5千人の利用がありました。COVID-19感染拡大の影響で2019年度から若干利用者は減少していますが、現在は感染防止対策を徹底した上で、効果的な実習が行えるよう、施設の提供を行っています。ぜひ、ご利用ください