4ドクターヘリ運航20周年記念誌実用化研究で設置された臨時格納庫(1992年)川崎医科大学附属病院 屋上ヘリポート川崎医科大学附属病院病院長永井 敦日本で初めて、岡山県の事業としてドクターヘリの運用が始まったのは、ここ川崎医科大学附属病院です。2001(平成13)年4月1日のことです。調べてみると日曜日で当時の写真を見ると大々的に開所式が行われ、良い天気だったようです。我が附属病院にとって記念すべき日です。川崎医科大学救急医学講座の初代教授で、救急部・高度救命救急センター(当時の呼称)部長の小濱啓次先生が、ドクターヘリの運用を実現するために努力された結果です。ドクターヘリが実現するまでの経緯とその後の歴史については、小濱啓次著「ドクターヘリ 救急医療とヘリコプター:実現への道程・運用の実際・航空医学、2003年、へるす出版」に詳しく述べられています。当院で行われた1992(平成4)年の第5回実用化研究では、職員駐車場の西側にヘリポートが設置され、そばにテント張りの格納庫が作られていました。私が川崎医科大学附属病院に着任したのは2006年です。当時の歴史をよく知らなかったのですが、今回この原稿を書くにあたり、いろいろな事実を知ることができました。ドクターヘリに関わる多くの皆様が大変な努力をされてきました。ここに敬意を表します。現在は高度救命救急センター長である救急科教授・部長の椎野泰和の指揮のもと、救急医療体制のさらなる構築を目指しています。救急患者さんの中には素早く適切な救急処置を提供できるドクターヘリを必要とする方もたくさんいらっしゃいます。さらに、大規模災害にも有効に活用できるよう常に体制を整えています。念願であった格納庫も完成しました。これからも安全で安心なドクターヘリの運航による地域の救急医療に貢献したいと考えます。よろしくお願いいたします。ご挨拶 ドクターヘリ20周年の節目に歴史を学びました
元のページ ../index.html#6