更新:平成30年2月6日

循環・呼吸機能検査室

実施検査

心電図検査、運動負荷心電図検査、ホルター心電図検査、加算平均心電図検査、心エコー図検査、血圧脈波検査、呼吸機能検査、簡易睡眠時無呼吸検査、尿素呼気試験など

心電図検査

1 安静時心電図検査

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心臓の電気的興奮を体表面から捉えた、循環器検査の最初に行われる基本検査です。胸部と手足に電極をつけて記録します。不整脈や心筋の肥大、もしくは心筋に酸素が十分に供給されない虚血という状態を検出する検査です。所要時間は5~10分程度です。(随時検査)

2 運動負荷心電図検査

狭心症や不整脈などでは発作がおさまってしまうと安静時心電図ではわからない場合があります。運動することで心電図異常を誘発するための検査です。

*マスター2ステップ法
オリンピックの表彰台のような台を使い、年齢・性別・体重に応じた一定の速さで階段昇降し、運動前後で心電図を記録し比較する方法です。所要時間は15分程度です。(随時検査)

*トレッドミル法
ベルトコンベアーのような機械の上を、心電図をつけて歩行し、運動前、運動中、運動後と連続して心電図を記録し異常を検出する方法です。所要時間は30分程度です。(予約検査)

3 ホルター心電図検査

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不整脈や狭心症などの発作時の心電図をつかまえるため、携帯型の心電計を装着して長時間(通常24時間)心電図を記録する検査です。特に不整脈の評価には必須の検査で、一日の不整脈の数・種類・活動時に多いか安静時に多いかなどを解析し、薬の必要性や選択に役立てます。また夜間、早朝に多い冠攣縮性狭心症の心電図記録にも有効です。心電計装着の所要時間は10分程度ですが、翌日取り外しに来院して頂く必要があります。(予約検査)

4 加算平均心電図検査

心筋に炎症や変性が起こるとその部位に刺激が伝わりにくくなったり(伝導遅延)、重篤な不整脈を起こす危険があります。加算平均心電図検査は通常の心電図では検出困難な遅延した微小な電気的活動を記録します。重症心室性不整脈の発生予測に有用な検査で、心電図検査と同様に体表に電極を装着し検査します。検査時間は20分程度です。(予約検査)

心エコー図検査

心エコー図検査とは、超音波を用いて体内にある心臓の状態を体の外から診断するための検査です。この検査の特徴は動いたままの心臓を、リアルタイムに観察できることです。心臓の観察をどこから行うかにより、経胸壁心エコー図と、経食道心エコー図があります。

1 経胸壁心エコー図検査

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心エコー図検査の基本で、患者様は左を下にして横になっていただき、超音波を出す探触子を胸に当てて検査します。検査前、絶食の必要はありません。検査時間は、検査目的、体格等によって多少差がでますが30分程度です。(予約検査)

2 経食道エコー図検査

通常の経胸壁心エコー図検査は、体表面から超音波をあてるため骨や肺に邪魔されて良好な画像が記録できなかったり、心臓の最も奥に位置する左心房という部屋の観察は困難です。経食道エコー図とは、胃カメラと同じように食道から超音波をあて、この経胸壁心エコー図の欠点を補い、胸壁からでは得られない詳細な情報を得ることができる検査です。この検査を受けていただく際は、検査の予定時刻の4時間前以降はお食事は避けて下さい。検査前には、喉に麻酔をかけ、前腕に点滴をとらせて頂く場合があります。詳しくは検査を受けて頂く前に担当医からお話させて頂きますので、不安な点がありましたら遠慮なくスタッフにお尋ね下さい。(予約検査)

血圧脈波検査

仰向けに寝た状態で、両腕・両足首の血圧と脈波を測定します。血管の硬さや詰まり具合を測定し、動脈硬化の進行度を知ることができます。所要時間は5~10分程度で、血圧測定と同じ感覚でできる簡単な検査です。(予約検査)

肺機能検査

肺で換気がうまくいっているか、酸素交換に異常がないか、調べる検査です。
喘息やCOPDの有無、喫煙の影響などを調べます。

1 肺活量

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機器(スパイロメーター)を使用して、いっぱいまで吸ったり吐いたりします。 また、全速力でいっぱいまで吹くことによって、気道の狭さを推測します。 大変疲れる検査ですが、よい結果が、早く得られるよう、ご協力をお願いしています。所要時間は通常検査であれば15-20分ですが、精密検査の場合は1時間程度かかります。(通常検査は随時検査、精密検査は予約検査)

2 呼気NO検査

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専用の機器を使って息を吹き込むことで、呼気中の一酸化窒素FeNOを測ります。好酸球性炎症の有無を調べます。所要時間は10-15分です。(随時検査)

簡易睡眠時無呼吸検査

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まり、それが原因で日常の生活に様々な障害を引き起こす疾患です。この検査では、手の指や鼻の下にセンサーをつけて就寝して頂き、いびきや呼吸の状態から睡眠時無呼吸症候群の可能性を調べます。当検査室では入院患者様を対象に検査させて頂いております。(予約検査)

尿素呼気試験

尿素呼気試験はピロリ菌の感染を診断するための非侵襲的な検査です。ピロリ菌は胃がんの危険因子であるとされ、WHO(世界保健機関)でも除菌治療が奨励されています。尿素を含んだ検査薬を内服し、服用前後の呼気に含まれる二酸化炭素の量を比較します。食事によって胃粘膜の表面を覆ってしまうと、正確な判定ができなくなりますので、検査の8時間前より絶食でお願いします。所要時間は25分程度です。(予約検査)