更新:平成30年9月13日

災害医療について

平成30年7月の豪雨によって 尊い命を奪われた皆さまのご冥福を心よりお祈りするとともに、被災されました皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

当院眼科では災害医療に積極的に取り組んでおります。2018年7月15日に桐生純一部長が、16日には藤本久貴医長が被災地で医療活動を行いました。
岡山県眼科医会と日本眼科医会により、仙台よりビジョンバンと呼ばれる眼科診療車が被災地に手配され、現地で無料での診療および点眼などの処方を行いました。
15日には真備町の二万小学校避難所で21名の患者さんの診療を行いました。報道で取り上げられたこともあってか、翌16日の薗小学校避難所では71名の患者さんの診療を行うことができました。

受診者には塵埃による結膜炎、特に細菌性結膜炎およびアレルギー性結膜炎の方が多くおられ、点眼の使用が効果的と考えられたため多数の処方を行いました。そのほか継続使用が必要である緑内障点眼(中止期間が2週間を超えると眼圧上昇を来たし危険な状態になり得ます)などの点眼を無くされた方も多数来処され、処方を行いました。
またコンタクトレンズやケア用品を複数種のものを準備し、無くされた方に提供を行うことができました。

診療は避難所の一角に受付を設け、災害医療用のカルテを用いての問診ののち診察を行いました。すぐに診断可能であった場合はその場で点眼をお手渡しいたしました。より高度な検査が必要であると判断された場合はビジョンバンに移動して頂き、光干渉断層計など中核病院と変わらないレベルの検査機器を用いて、診療を行いました。

今後の復旧に時間がかかる可能性も予想され、眼科では全力を挙げて被災地での眼科診療に取り組んで参りたいと考えております。

眼科_豪雨1 眼科_豪雨2
文責 藤本久貴