文字サイズ

086-462-1111(代表)

静脈瘤について

下肢静脈瘤はどんな病気

下肢の表在静脈(皮膚表面近くの静脈)が拡張、蛇行して目立つようになり、
さまざまな症状を伴う慢性の良性疾患です。
女性に多く、40歳以上の女性の40%にみられ、加齢とともに頻度は増加する、
日常よく見かける疾患です。

下肢静脈瘤になりやすい人は、

1.長時間の立ち仕事

2.妊娠・出産
3.家族歴(遺伝)

などの要因があります。
原因は長年の使い痛みによって表在静脈の内側の静脈弁(逆流防止弁)が壊れ、
下腿に静脈血が逆流、停滞するために生じます。
下肢静脈瘤は原因となった表在静脈の大きさによって4種類に分けられ、それぞれ治療が異なります。

下肢静脈瘤_病型  下肢静脈瘤チェックリスト

下肢静脈瘤の診断(検査)と治療

病歴聴取と診察で80%は診断できます。
詳しい検査が必要な場合は、超音波検査を行い、さらに精密検査が必要な場合や手術を
行う場合には、静脈機能検査(空気容積脈波検査)を行います。
当院には血管の検査をすべて集めたバスキュラーラボという専用検査室があり、
2つの検査を同時に行うことができます。
空気容積脈波検査はプログラムに沿って簡単な運動をしていただき、
脚の静脈逆流、停滞などの有無、程度を数値で表すことができ、
むくみが強く静脈瘤が目立たない方でも静脈機能を判定できます。
また手術後に検査を行い、静脈機能がよくなっていることを判断できます。

治療は下肢静脈瘤の病型で異なります。

圧迫療法は弾性ストッキングを着用して、下腿に停滞した静脈血を
心臓に還りやすくする治療で、下肢静脈瘤の基本的な治療法です。
分枝型静脈瘤は外来で硬化療法を行います。

大きな表在静脈が傷んで生じる伏在型静脈瘤は手術を考慮します。
静脈弁が壊れて逆流する静脈内腔にカテーテルを入れ、レーザー光線を照射して
閉塞させる血管内レーザー治療が最もよく行われる手術です。
当院では1泊2日入院、局所麻酔で手術し、退院後はすぐに日常生活、職業に復帰できます。

脚の色素沈着、皮膚硬化、潰瘍が治らない場合は下肢静脈瘤重症例であり、
この場合には脚の深部から表在に上がってくる静脈(不全穿通枝)も切り離す必要があります。
当院では下腿の筋肉表面に内視鏡を入れて不全穿通枝を探し出し、
内側で切り離す内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術を行います。

下肢静脈瘤_治療



 
K-style vol.54 2018春号より
k-style54

執筆者

医長(講師) 田淵 篤 Atsushi Tabuchi
専門分野 大動脈瘤、手足の動脈静脈疾患、静脈瘤

認定医・専門医・指導医 日本外科学会認定医・専門医・指導医、心臓血管外科専門医、日本脈管学会認定脈管専門医・評議員、日本血管外科学会認定血管内治療医、日本静脈学会評議員、血管内レーザー焼灼術実施医・指導医、腹部ステントグラフト実施医

出身大学
川崎医科大学 H1.3 卒業

メディカル
インフォメーション 検索

診療科・部門で探す