川崎医大附属病院 50周年記念誌
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インシデント報告の件数は毎月400〜500件リスクマネージャー連絡会医療安全管理委員会(月二回、各部門の責任者が集まり、医療安全に関する事項を審議)医療安全パトロール、医療事故分析・対策等を啓発剤師を専従配置(現・K-MET)開始DIA報告に一本化医療安全バッジ(2008年度〜)医療安全委員・リスクマネージャーが身に着け、医療安全を推進する組織であることを意識付け。医療安全パトロール62 当院の医療安全管理体制としては、2000年の病院医療安全管理委員会の立ち上げ後、2002年度に病院長直轄の「医療安全管理部」を設置。翌年には医療安全管理者と専従の事務職員が配属され、質の高い医療を安全に提供するための体制が整った。その後も段階的に専従医師や薬剤師等が配属され組織的に活動している。 死亡・インシデント・アクシデント報告を通じて、医療事故発生の背景調査や分析を行い、再発防止策を検討。特にインシデント等の原因分析では「なぜ起きたのか」ではなく、「何が問題なのか」「どうすればよいか」に視点を置き、「個々の医療従事者のミス」ではなく「医療体制全体の問題」と捉え、病院全体で適宜仕組みを見直している。また各部門・部署には、事故防止や安全管理について中心的な役割を担うリスクマネージャーを配置し、万全の体制で患者や職員の安全確保に努めている。時代とともに⚫インシデント報告(2011年 電子カルテ入力へ) インシデント報告は、現在、各自が電子カルテ入力し、医療安全管理部スタッフが速やかに確認しているが、以前は院内20か所に設置された「インシデント箱」に紙の報告書が投函され、週一〜二回回収。入力は全件手作業だった。院内の医療安全のため、スタッフは手も足もフル回転で作業していた。⚫特定機能病院の承認要件見直しへの対応(2016年〜) 医療法施行規則改正により(2016年)、特定機能病院における医療安全対策等のガバナンス強化のため、下記の新たな組織や委員会等の設置が義務付けられ、2017年に体制を整備した。適切な手続きのもとで最先端の医療が安全に提供されるよう管理を行っている。〈新たに設けられた組織〉高難度新規医療技術評価室未承認新規医薬品評価室未承認新規医療機器評価室医療倫理委員会医療安全に係る監査委員会内部通報窓口医療事故調査委員会2000医療事故防止に関する安全管理体制を整備。院内でのインシデント報告の仕組みを確立。ポケットマニュアル作成2002医療安全管理部設置2003医療安全管理部に医療安全管理者および専従職員(看護師、事務職員)を配置2004「医療安全ニューズレター」配信開始2011インシデントアクシデント報告を「報告用紙での提出」から「電子カルテでの報告」に変更2016特定機能病院承認要件の見直しへの対応2017医療安全管理責任者を配置。医師、薬2018院内での緊急対応のため「ハリーコール」2019インシデントアクシデント、死亡報告を医療安全管理部のあゆみ医療安全管理部医療に対する患者の積極的参加を尊重しながら組織横断的な管理体制で高度で安全な医療を支援

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