川崎医大附属病院 50周年記念誌
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開設時の常駐スタッフは看護師5名、薬剤師2名の導入運用開始院内全体での「がん薬物療法運用マニュアル」を作成、運用開始が医師から薬剤師(当直)へ移行ゆったりとしたパウダールーム(ウィッグ等のパンフレットも置いている)56 当院では、外来での治療を希望するがんや自己免疫性疾患の患者に、通院での薬物治療を積極的に行っており、通院治療センターは、その外来治療の中心的役割を担っている。患者のプライバシーに配慮した快適な治療スペースを確保し、主治医や、センター医師、専任の薬剤師、看護師がチームとなって患者の個別性に応じた、専門性の高いがん薬物療法を提供している。安全で質の高い、信頼性に優れた医療の提供を目指し、スタッフは日々進歩するがん薬物療法の知識と技術に対する研鑽、切磋琢磨を怠らず治療現場を支えている。また管理栄養士が随時栄養相談を行い、栄養補助食品の紹介など、栄養サポートにも力を入れている。⚫抗がん剤投与時の「ハンディターミナル(3点認証機器)」トリプルチェック、ダブルチェック 抗がん剤投与時は、以前はスタッフの手や目でトリプルチェック、ダブルチェックを実施していた。2010年の「ハンディターミナル(3点認証の電子機器)」の導入により、誤投与はなく、安全性が一層高まった。時代とともに⚫抗がん剤の曝露予防の強化 抗がん剤の安全な取り扱いは重要事項であり、曝露予防は進化してきた。抗がん剤のミキシングおよび投与時のための「閉鎖式薬物移注システム」を導入し、薬剤投与時の看護師は、それまでの「エプロンとマスク」から、「ガウンとアイガード」を着用するようになった。2007通院治療センター開設2010「ハンディーターミナル(3点認証機器)」2011曝露予防を強化(薬剤師)2018抗がん剤の副作用対応マニュアル作成、2019曝露予防を強化(看護師)2021休日の入院患者への抗がん剤ミキシング通院治療センターのあゆみ通院治療センター生活の質(quality of life : QOL)を維持しながら、一人ひとりのニーズに対応した薬物治療の実践を目指す

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