HE染色(病理組織)パパニコロウ染色(細胞診)からパソコン入力へ要望に応じて、診療現場(外来、病棟、内視鏡センター等)に赴き採取の適否を確認膨大な画像をデジタル画像として保存PathWindow導入ISO15189取得開院当初の外科病理台帳(左)と剖検台帳(右)40 病院病理部では、臨床検査技師が作製した病理組織標本を、病理医全員が参加するカンファレンス(毎日実施)で検討し病理専門医が最終診断を行っている。材料は、生検や手術材料、術中迅速組織、剖検材料など多岐にわたり、標本はHE染色、特殊染色、免疫染色などを行う。細胞診においても、技師による標本作製、細胞検査士によるスクリーニング、ダブルチェックを経て、細胞専門医が診断を行っており、すべての工程において検体の取り違えがないよう、全員が細心の注意を払って業務を行う。 開院以来、全国に先駆けて外科病理を中心に据え、多くの医師の研修を受け入れており、臨床各科とのカンファレンスも定期的に実施。近年では免疫組織化学的診断、コンパニオン診断をはじめ、がんゲノム医療にも対応できる体制を整え、治療方針への重要な役割を担う。ベッドサイドでの迅速細胞診も積極的に実施し、適切な検体採取を担保するために貢献している。時代とともに正確な病理診断のために 病理組織においてはHE染色、細胞診においてはパパニコロウ染色が基本であり、顕微鏡で観察して診断することは今も昔も変わらないが、近年は、病理組織を用いたがんゲノムプロファイリング検査の需要が高まり、臨床検査技師には、病理検体の取り扱いに関する専門的な知識および技能を、病理医には、検体のクオリティマネジメントや腫瘍細胞含有割合の判定等をはじめ、エキスパートパネルでは、特に病理診断と関連した分子病理学的な判断が求められるようになってきている。病院病理部では、このような変化にも柔軟に対応し、よりよい診断が提供できるよう日々努力している。1973附属病院開院と同時に病院病理部開設(本館棟4階)スタッフは7人(部長、副部長、臨床検査技師5)1979病院病理部研究会を開始(2002年まで34回開催)1985病理データ検索システム導入1997所見書きシステムにより、所見が手書き1998ベッドサイド細胞診開始2000デジタル式カメラ導入2002西館棟竣工。西館棟4階へ移転2003病理システムHKpath導入2006病理・細胞検査業務支援システム2007自動免疫染色装置導入2020病院病理部のあゆみ病院病理部深い知識と経験をもとに組織診断の精度管理を徹底症例に真摯に向き合い治療方針の決定に貢献
元のページ ../index.html#42