川崎医大附属病院 50周年記念誌
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旧 アナログX線撮影システム旧 遠隔コバルト照射装置新 MRI装置(3.0T)旧 MRI装置(0.5T) 中央放射線部のすべての装置や大型機器が更新、デジタル化された中で、開院当時から唯一現存している、スタッフ手製の木製「名簿札」。今も手書きで現職の技師全員の名前を掲げているものだが、開院当初のスタッフはわずか4人だったにも関わらず、48人分の名前が掲示できるように作られている。50年前、附属病院の発展と中央放射線部の未来に期待した先輩方の思いが伝わってくる。これまで、何度か廃棄する話が出たが、どうしても廃棄できなかったアナログ備品である。RESONA Plus新 デジタルX線撮影システム新 放射線治療装置ラディザクトIngenia Elition X35 装置の進歩01 アナログからデジタルへ 〜X線撮影システムの進化〜開設当時から、X線撮影で撮ったフィルムは暗室内の自動現像機で処理した「アナログ画像」だった。その後、2002年にCR(computedradiography)システム、2012年にFPD(FlatPanelDetector)システムを導入し、「デジタル画像」の時代になっている。かつては「現像」に時間がかかっていたが、今では高精細な画像を瞬時に提供することができ、迅速な診療に役立っている。 装置の進歩02 放射線治療装置の高性能化 〜より安全な治療を〜最新の治療装置である「ラディザクト」には動体追尾機能が搭載されており、呼吸で移動する腫瘍をカメラとX線で監視し、その情報をもとにリアルタイムに追尾しながら照射する。自然な呼吸で治療が受けられ、病変への照射線量を保ちつつ照射範囲を小さくできるため、周囲の正常組織に当たる線量を低くすることが可能となっている。 装置の進歩03 進化するMRI装置約30年前の初代MRI装置(0.5T)の登場も当時としては画期的だったが、頭部や四肢等に検査部位が限定されていた。その後、性能が飛躍的に向上し、現在では全身の検査ができ、短時間(最短10分〜)で高画質の画像が撮像可能となっている。レトロな木製「名簿札」 —中央放射線部唯一のアナログ備品—歴史を物語る モノ・装置

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